韓半島の危機的情勢に対する方策
2013年04月08日 19:41緊張を高める北朝鮮の攻勢が最終局面に向かっている。停戦協定無効化宣言、戦時状態宣言、戦闘準備態勢の強化、軍事訓練の強化、南北・米朝間連絡線の遮断、開城工業団地通行制限、平壌(ピョンヤン)駐在外交官退去など成し得ることは全部やったように思える。北朝鮮の意図についてはいろいろな憶測がある。①権力を継承した若い金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が権力基盤を固めようとしている。②貨幣改革(デノミネーション)の失敗などで経済難解決が失敗したので、緊張を必要としている。③3度目の核実験を契機に核能力を誇示し、核保有国の地位を固めようとしている。 意図はどうであれ韓半島の緊張を高めるという目的は、効果を出している。韓国の株式市場は「北朝鮮リスク」を心配して、一部の外資が流出し、外国メディアは連日のように、韓半島危機を報じている。 それに対して韓国政府は落ち着いて断固たる対応を示し、危機感が過熱するのを防いでいる。市民も大きな不安感を感じていない。米国も米韓同盟を基に防衛の意志を言動と行動で示している。北朝鮮の挑発は更に続き、咸鏡北道豊渓里の核実験場周辺では4度目の核実験を準備する兆候が見られる。グアムを狙ってミサイルを発射するような準備も把握されている。北朝鮮がミサイルを発射すれば、米国は迎撃に出る可能性が高い。すでに米国はXバンドレーダーやイージズ駆逐艦を韓半島周辺に配置し、迎撃態勢を整えた状態だ。 韓国政府は危機管理で北朝鮮が起こす破壊的挑発に万全を期さなければならない。「緊張演出」に頼る北朝鮮に振り回されないように、敏速で柔軟な対処が必要である。誤った判断で状況の悪化だけは防がなければならない。ある時期が来れば局面転換を誘導できる方便も準備しておかなければならない。