韓国地裁 「ワンピース」特別展の開催判断
韓国・ソウルの戦争記念館(전쟁기념관)で今月12日から開催される予定だった日本の漫画「ONE PIECE(ワンピース:원피스)」のソウル特別展示会(특별전시회)が急きょ中止になったことに関連し、韓国の裁判所が、契約通り展示会が開催されるべきだとの結論を出した。ソウル西部地裁は18日、展示会の主催者側が戦争記念館に対し貸館中断通知の効力停止と展示妨害禁止を求めた仮処分申請を認めたと明らかにした。主催者側は3月に同記念館と貸館契約を結び、今月12日から9月4日まで展示会を開く予定だった。しかし、旭日旗(욱일승천기)を連想させるイメージなどが登場する日本の漫画の展示会をほかでもなく戦争記念館(전쟁기념관)で開催するのは問題があるとの指摘が出たことを受け、記念館は開幕3日前の今月9日、主催者側に貸館を取り消すと通知した。取り消しの理由については「日本の植民地時代など、対外抗争の歴史を教訓として伝える記念館でワンピース(원피스)の企画展を強行するのは、不必要な騒ぎを招きかねないと判断した」と説明していた。裁判所は「長編漫画のごく一部の場面に旭日旗(욱일승천기)に似たイメージが描かれていることを理由に、日本の帝国主義をたたえているとみることはできない。旭日旗욱일승천기を表現したものであっても漫画の主人公と対敵するキャラクターを描写する場面に使われ、むしろ否定的なイメージを表現している」との判断を示した。また、主催者側が契約当時、「ONE PIECE(원피스)」という日本漫画の展示会を開催すると明らかにしていた上、漫画の全体的な脈略を考慮せずに一部の場面だけを問題視して契約を取り消すことができる根拠がないとの結論を下した。