金沢で韓国大使会主催の講演会と交流会

2013年11月19日 23:39

19日午後5時より、石川県金沢市のホテル金沢で、在日本大韓民国大使館(在新潟大韓民国総領事館)主催の「特別講演会及び交流会」が開催され、石川県と富山県の民団関係者、日韓親善協会、日韓議員連盟の関係者が約300名が参加した。まず始めに、外務省「日本外交文書」編纂委員会委員長の波多野澄雄氏が「東アジア『歴史問題』と日本の対応」を題して講演を行った。波多野氏は戦争犠牲者の定義付けと賠償・補償の在り方について論じ、賠償総額1兆円は戦争の後始末であり、植民地支配の清算ではないことに言及した。そして戦争責任の所在について国家なのか個人なのかを論じた上で、靖国問題や教科書問題に言及した。東京裁判におけるA級戦犯7名への恩給や靖国合祀、政教分離、教科書検定制度では「校閲」「改善意見」に関する強制力のなさを説明した。また戦後補償(道義的責任)では被害者個人にどう償うかを河野談話、「アジア女性基金」、村山談話を挙げて、うまくいっていない原因に言及した。また領土問題も歴史問題化してきており、日本人が国境意識や海洋秩序に対してもっと関心を持つべきとも説明した。結論的に解決策として、歴史文書の公開や新たな「歴史談話」の発表、戦争と植民地支配について公的検証の実施を挙げた。1時間10分の講演の後、質疑応答があり第一部を終了した。第二部は「日韓親善の夕べ」で、交流会を行った。最初に在新潟大韓民国総領事館の李永龍総領事、石川県日韓議員連盟の紐野義昭会長、石川県日韓親善協会稲村建男会長、富山県日韓親善協会高田真会長の挨拶があった。その後、石川県民団のキムテヨンさんたちの民謡、合唱団ポーラスターの合唱があり、乾杯の後、各自会食をしながら談笑をした。午後8時過ぎに全体日程を終え解散した。