金正恩氏暗殺映画制作会社の新作4作品がネットに流出

2014年12月03日 16:40

金正恩(キム・ジョンウン:김정은)朝鮮労働党第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画『ザ・インタビュー(더 인터뷰)』の制作会社、ソニー・ピクチャーズの最新作が、次々と流出したことが分かった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などは1日「ソニー・ピクチャーズへのサイバー攻撃で、ブラッド・ピット主演の『フューリー(퓨리)』など4本の映画がインターネット上などに流出した」と報じた。第2次大戦を題材にした映画『フューリー(퓨리)』は韓国でも公開された作品で、11月30日の時点で120万件の違法ダウンロードがあった。キャメロン・ディアスが出演するリメーク版のミュージカル映画『アニー(애니)』、認知症を題材にしたアカデミー賞候補作『スティル・アリス』、マイク・リー監督の『ミスター・ターナー』も、上映を前にしてオンラインに流出した。サイバー攻撃に遭った映画4本のうち3本は公開前の作品で、ソニー・ピクチャーズは年末興業の被害を懸念している。ソニー・ピクチャーズは、サイバーセキュリティー企業のマンディアント社に調査・復旧を依頼したが、北朝鮮が絡んでいるかどうかも確認中だという。米国の連邦捜査局(FBI)も、『ザ・インタビュー(더 인터뷰)』の封切り前にサイバー攻撃があったにもかかわらず『ザ・インタビュー(더 인터뷰)』は流出していない点などを挙げ、北朝鮮が関与した可能性を調べている。WSJ紙は、今回のサイバー攻撃に使用された悪性コードが、韓国の報道機関や金融機関を狙った昨年3月のサイバー攻撃で使われたものと類似している点に捜査当局が注目している、と報じた。駐国連北朝鮮代表部は、報道官を通じて「今回の事件について知っていることはない。敵対勢力が全てをわれわれと関連付けている」と主張した。