越中の語源

2013年02月14日 23:30

富山のことを昔、越中と言った。その昔、越の中国(コシノナカクニ)を呼ばれた時代があるが、北陸地方は古来「越の国」と呼ばれていたからである。「越」の漢字に統一する前は、「古之」「故之」「故志」「高志」などと書かれた。「コシ」「コーシ」とは何であろう?「シ」は「リ」から音韻変化したものであろう。現代でも、「やっぱり」を「やっぱし」、「すっきり」を「すっきし」などと言うこともあるが、古代においては普通であった。すなわち、「コーシ」は「コーリ」の変化であろう。古代韓半島に「朱蒙(チュモン)」が建国した「高句麗」があるが、当時は「高麗」と言われていた。「高句麗」は後代の王氏「高麗」と区別するために後に付けたのである。その高麗は韓国語では「Koryeo」、中国語では「Gāolí」であるが、古代日本でも「コーリ」と呼ばれていた可能性が大である。「越」は「高麗」だったのであう。すなわち、高句麗人が住んだ国を意味していたのであろう。