蕎麦湯、トンカツ、かき氷・あんパン

2013年04月19日 20:10

平壌冷麺(평양냉면)のマニアは、まずは蒸し肉、ビンデトック(빈대떡:チヂミ찌짐)、マンドゥ(만두:ギョーザ교자)などをつまみに酒を飲み、その後に冷麺(냉면)を食べる。食前に出てくる蕎麦湯(국수물)に醤油を入れて飲むこともある。日本ではざるそばと共に蕎麦湯も出るが、醤油を少し入れて飲む習慣がある。こういう飲み方の由来がどこかは明らかではないが、植民地の時代に韓国に伝播したのではないかと思われる。植民地支配は終わったが、その足跡は食や言語、服飾のような民衆の精神に残り、今も維持されている。「ご飯にしますか、それともパンにしますか」を尋ねる洋食店のトンカツは、明治維新に生まれた欧州風の肉の食べ方の象徴だった。それが植民地時代に韓国に入ってきた。あんパンはパンに対する抵抗感をなくすために、日本食の小豆と西欧のパンを合わせた一種のフュージョン食として日本で作られた。一昔前の喫茶店は、外部のデザインと室内の風景までも日本的だった。エッフェル塔のような氷削機が音を出しながら氷を削ってかき氷を作る姿は、昔韓国にもあった。遠く遡ればモンゴル食も韓国食の歴史に深い足跡を残している。焼酎はもちろん、プルコギ(불고기)、ソルロンタン(설렁탕)、マンドゥ(만두)、スンデ(순대)まで、モンゴルから由来したとみられるさまざまな料理がある。食べ物の遺伝子はこのように生命力が強く、かなり以前に忘れられた歴史まで思い起こさせる。 現在私たちが日本食だと思っている食べ物も歴史的に外国由来のものがたくさんあるのではないだろうか?