朴大統領 オランダで「統一ドクトリン」発表

2014年03月23日 22:17

韓国の朴槿恵(パク・クネ:박근혜)大統領は23日午前、オランダ(네덜란드)とドイツ(독일)を訪問するため出国した。今回の歴訪は核の安全保障と南北統一構想に焦点を当てている。昨年の米国と中国訪問に匹敵する重要な歴訪とされる。朴大統領は24~25日、オランダ・ハーグ(네덜란드 헤이그)で開催される核安保サミット(핵안보정상회의)で演説し、核テロ防止に向けた国際社会の共同責任を強調するとともに、「核なき世界(핵무기 없는 세상)」のための国際核安保体制の発展方向を提示する。サミットに合わせてオランダのマルク・ルッテ(마르크 뤼터)首相、国連の潘基文(パン・ギムン:반기문)事務総長とそれぞれ会談する。25日は韓国と米国、日本の3カ国による首脳会談に出席する。安倍晋三(아베 신조)首相と正式会談で顔を合わせるのは初めて。北朝鮮の核問題が議題になっているが、日本の歴史認識をめぐる対立で冷え込んでいる両国の首脳が関係改善に向けた糸口を探る場になりそうだ。朴大統領は中国の習近平(시진핑)国家主席とも会談する。北朝鮮の核問題で重要な役割を行う中国を意識したものとみられる。26日はドイツ・ベルリン(독일 베를린)入りし、ドイツ統一の象徴、ブランデンブルク門(브란덴부르크문)を視察。メルケル(메르켈)首相と首脳会談し、両国の協力強化や朝鮮半島、北東アジア情勢などについて意見交換する予定だ。27日はゲンシャー(겐셔)元ドイツ外相など、統一に携わった6人と相次いで会談し、ドイツの統一経験と朝鮮半島の統一に関する意見を聴く。28日は韓国大統領として初めて、旧東ドイツのドレスデン(드레스덴)を訪れる。同地は第2次世界大戦中だった1945年、連合軍の空襲で25万人が死亡して荒廃したが、統一後、欧州の代表的な科学ビジネス都市に生まれ変わった。ドレスデン(드레스덴)ではドレスデン工科大(드레스덴공대)から名誉博士学位(명예박사학위)を受け取るほか、同大学で演説を行う。演説ではいわゆる「ドレスデン統一ドクトリン(드레스덴 통일 독트린)」を発表する見通しだ。南北統一の具体的な青写真や包括的な対北朝鮮支援策と協力方法、国際社会との協力強化策などが盛り込まれるとみられる。