旧正月なのに韓服店が閑散
韓服に対する関心が徐々に薄れ、同市場をはじめ複数の大型市場で韓服店の店主たちが苦境に陥っている。統計庁によると、韓服業者は 2002年の5319カ所から12年には3458カ所と10年間で34.9%(1861カ所)減っており、同期間に関連業界で2493人が職を失った。広蔵市場韓服商人会のメン・ヨンゴン会長(46)は「広蔵市場の空き店舗率は約30%だが、その中でも韓服商店街は特に厳しい。(脱ぎ着や手入れが)面倒だという人が増えて韓服をあつらえなくなり、新婦でさえ「最近は韓服を着てあいさつ回りする人なんていない」と考えている。本当に困ったことだ」と話す。ソウル・鍾路区庁は昨年3月から毎月第1火曜日と年中行事期間を「韓服を着る日」と定め、公務員5級以上の区庁職員や窓口職員に韓服の着用を義務付けている。店主らは一様に「区長の職員が着ているからといって『私も着てみよう』という人が何人いるだろうか」と諦め顔だ。そうした中で多少売り上げがあるのはデパートの韓服売り場だ。子ども向けの高価な韓服が若い母親たちの間で流行しているためだ。先週、6歳の娘のために子ども用韓服を買ったという主婦(34)は「唐衣(上着)と一緒に買ったので60万ウォン(約5万7000円)くらい掛かったが、これを着て写真を撮ればいい思い出になるから思い切って買った。ネットの育児掲示板では最近、子どもに韓服を着せてお辞儀をする写真をアップするのが流行している」と語った。デパート関係者は「若い母親たちは『子ども向け高級韓服』を買い求める傾向があり、昨年は子ども向け韓服の売り上げが約5%増えた」と話す。こうした子ども向け高級韓服の価格は38万-40万ウォン(約3万6000-3万8000円)、唐衣を含めると50万-70万ウォン(約4万8000-6万7000円)程度だという。昔ながらの市場の商人たちは、政府が始めた「韓服再興事業」に期待を寄せている。文化体育観光部(省に相当)が2014年度に合計20億ウォン(約1億9000万円)の予算を韓服文化支援に割り当て、3月には韓服振興センターを建設する予定だからだ。メン会長は「政府が韓服の美しさや優れた点をうまくPRしてくれれば、韓服に興味を持つ人々が増えるのではないだろうか。来年の旧正月には今年よりも韓服をあつらえる人が増えるものと期待している」と語った。