日本語から来た韓国語

2014年11月22日 19:22

最近出たイ・ハンソプ(이한섭)高麗大学名誉教授(고려대 명예교수)の『日本語から来た韓国語辞典(일본어에서 온 우리말 사전)』を見れば、1880年代以降に日本語から韓国語に入ってきた語彙3600余語が紹介されているが、少し見るだけでも誰もが驚くはずである。韓国人が自分たちの言葉のように使っている数多くの漢字語が日本語から来たものであるからだ。こうした語彙が近代文物とともに入り、人々の生活で核心的な位置を掌握して、その語彙で教育を受けたため、その語彙の影響から抜け出すのは非常に難しい。日本で漢字を利用して西洋語彙を翻訳した言葉だったということだ。例えば「社会」は英語でいうsocietyを翻訳した言葉で、日本では1870年代後半に定着し、韓国ではわずか20年後の1890年代から使われた。日本と韓国の差といえば、日本は自国の現実にないsocietyという言葉を表現するために人間交際などさまざまな言葉を100年間ほど実験してみて社会という訳語を得たのに対し、韓国はそのような苦闘の過程なく日本からその言葉を直輸入したということだ。ある人たちが胸に刻んで死んだりもした言葉が実は日本の翻訳語を輸入したものだという事実を韓国の人々はあまり知らない。たとえば70年代のある日、丸坊主に黒い制服を着た学生が市内の真ん中で大きく掲げた「韓国的民主主義の土着化」というスローガンを見て何を感じるであろうか。日本人と韓国人ではその感じ方に大きな差があるのである。