日本の「おやじ女子」は韓国では?
5~6年前に日本でつくられて韓国でも流行した言葉の中に「コノムルリョ(건어물녀)」(日本語で干物女)というのがある。仕事に疲れ、週末は家で一人ビールを飲む、恋愛細胞が干物のように乾いてしまった20~30代のシングル女性を称する言葉だ。歳月が流れ、その「コノムルリョ」たちは「おやじ女子(오야지 온나)」になったのだ。「おやじ」は韓国語で「おじさん」、「女子」は「女性」という意味で、合わせれば「おじさんのような女性」といった感じである。外見を装うことや恋愛をあきらめて男性化されていく日本の30~40代女性たちを指す新造語だ。あるサイトに「おやじ女子」自己テストを見るとこうしたものがある。「休日は終日パジャマ」「トイレに行く時は新聞を」「きれいな女子大生を見ると思わず微笑む」など。 日本のフジテレビで先週放映終了したドラマ『ラストシンデレラ(라스트 신데렐라)』は、「おやじ女子」を主人公にしたドラマだ。10年恋愛休業中の39歳シングル女子の桜(사쿠라)。ある日鏡を見ると突然ひげが一筋はえている。危機を察知した桜は、手遅れになる前に恋愛を開始、女性ホルモンの分泌を促進してみることを決心する。折しも彼女の前には15歳も若い青年広斗(히로토)が登場し、友人のように過ごしていた男同僚まで異性として近づき始めるというロマンチックコメディーだ。 ドラマが高い視聴率を記録して話題になった秘訣は、主人公を演じた篠原涼子(시노하라 료코)の自然な演技にあった。このお姉さん、韓国ドラマ『職場の神(직장의 신)』の原作である『ハケンの品格(파견의 품격)』で「日本版ミス・キム(일본판 미스 김」」として活躍したことがある。今回も、化粧っ気のない顔にほんの数着の服で生き延びて、食事後には必ず楊枝で歯をせせるという気さくなシングル女子の演技で好評を受けた。その上お相手は韓国とすれば俳優キム・スヒョン(김수현)レベルの、この頃最もよく出ている日本の俳優三浦春馬(미우라 하루마)だ。彼が「僕とつきあって下さい」と言ってかけ寄るファンタジーなら、どうしてハマらない道理があるだろうか。 題名が意味深い。この時代、30~40代の未婚女性たちには財閥2世も億ウォン以上の年俸専門職でもない「年下の美男子」と結ばれるのが「シンデレラストーリー」だということだ。