日本からのバラの花250輪
「悲しみを少しでも和らげることができればと思い…(中略)…この一輪のバラに香りはないが、このような私の心を伝えることができるなら、そう考えて一つ一つ編み続け、手が痛くてもやめることができなかった…」。日本広島(일본 히로시마)の名も知らない高齢の女性がこのような手紙とともに毛糸で編んだ250輪のバラを、旅客船セウォル号の事故で犠牲になった京畿道安山(アンサン:안산)檀園高(단원고)の生徒の家族に伝えていたことが分かった。犠牲者の家族によると、今月初め、外交部の職員が安山の政府合同焼香所(정부합동분향소)に手紙と花が入った箱を持ってきて遺族の代表に伝えた。広島の韓国大使館が受けて送ったものだ。花は大人の手のひらほどで、手紙は手書きした後にコピーしたものだった。手紙には「広島に住む70歳のおばあちゃん(히로시마에 사는 나이 일흔이 되는 할머니)」と書かれているだけで、身元は明らかにしなかった。所々にハングルの誤りがあり、ぎこちない表現があったが、字体は比較的整っていた。ハングルを知る人が代わりに書いたようだ。女性は手紙で「セウォル号に乗った若者と同じ年齢の孫が3人いる(세월호를 탄 젊은이들과 같은 나이의 손자가 셋 있다)」と伝えた。「いつのまにかの周囲に多くの人たちが集まることになり…(어느덧 주위에 많은 사람들이 모이게 되고…)」と、知人が一緒に作ったことを示唆した。また「海を挟んで違う国に住む私たちだが、悲しみと幸せを一緒に分かち合うことができる友人になれるでしょう(바다를 사이에 두고 서로 다른 나라에 사는 우리들이지만 슬픔과 행복을 같이 나눌 수 있는 친구가 될 수 있는거 맞죠?)」と書いていた。 花と手紙は一つずつ遺族に配られた。遺族は250輪が犠牲になった275人の生徒を意味すると解釈した。犠牲になった生徒の母オム엄모さん(40)は「花を受け、感謝の気持ちで涙が止まらなかった(꽃을 받고 감사한 마음에 눈물이 멈추지 않았다)」と語った。