尹奉吉記念碑にくい打ちをした日本人に慰謝料判決

2013年07月11日 19:07

抗日運動家・尹奉吉(ユン・ボンギル:윤봉길)の殉国記念碑(순국기념비)への「くい打ちテロ(말뚝 테러)」を行った日本人・鈴木信行(스즈키 노부유키)(47)に対し、韓国の裁判所は尹奉吉の遺族に1000万ウォン(約87万円)の慰謝料を支払うよう命じる判決を下した。ソウル中央地裁民事26部(イ・ジェウン裁判長:이재은판사)は10日、尹奉吉の親族(66)が鈴木を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で「被告は原告に1000万ウォンを支払うように」と命じた。鈴木は昨年9月、石川県金沢市にある尹奉吉の殉国記念碑の前に「竹島は日本固有の領土(다케시마는 일본 고유의 영토)」と書いたくいを打ち込み、これを撮影して自分のブログに掲載した。これに対し「尹奉吉義士記念事業会(윤봉길의사 기념사업회)」の副会長を務める尹奉吉の親族が鈴木氏を相手取り、名誉毀損(きそん)を理由に損害賠償を求める訴訟を起こした。地裁は鈴木氏に対し訴状を送ったが、鈴木氏は裁判に出廷せず、答弁書も提出しなかったことから、民事訴訟法の規定に従い「被告が自白した」と見なした。だが、尹奉吉の遺族が実際に慰謝料を受け取れるかどうかは不透明だ。日本の裁判所にも訴訟を起こし、執行を命じる判決を受ける必要があるためである。なお、鈴木は、今月21日に行われる参議院議員選挙に立候補して選挙運動中である。