安倍首相の朴大統領演説傍聴に大統領府が不快感

2014年01月23日 18:44
 

 

韓国大統領府は、朴槿恵(パク・クネ:박근혜)大統領も出席しているスイスの世界経済フォーラム(세계경제포럼年次総会(ダボス会議:다보스포럼)で安倍晋三首相や日本の閣僚が取った「突発的な行動」が気に入らない様子だ。その背景には、日本政府が国内では歴史教科書の歪曲(わいきょく)や政治家による靖国神社参拝といった国際的良心に反する行動を取っている一方で、各国の目がある場所では「正しく」行動しているかのような印象を植え付けようとしている、という不信感があるのではなういか。22日のダボス会議開幕日には、朴大統領が基調演説を行った最初の全体セッションに安倍首相が飛び入りで聴衆として出席した。安倍首相は、25分ほど行われた「創造経済と企業家精神창조경제와 기업가정신」をテーマとする朴大統領の英語演説、朴大統領とクラウス・シュワブ世界経済フォーラム会長の質疑応答を傍聴し、演説に拍手を送った。安倍首相は当初、最初のセッションの開始時間にダボス入りする予定だったため、朴大統領の演説を聞くことはできないはずだったが、日程を早めて予定より前に会場入りしたとされる。両首脳はわずか5メートルほどの距離を挟んで顔を合わせたわけだが、朴大統領は質疑応答の直後に会場を後にし、安倍首相はその場に残ったため、2人が言葉を交わすことはなかった。安倍首相の飛び入り出席に対し、一部の青瓦台関係者は「自分は韓国と対話しようとしているが、韓国がこれを無視している」というメッセージを送ろうとしたのでは、と不快感を示している。実際に、安倍首相は会場で各国のマスコミに対し、韓国と中国が強く反発する靖国神社への参拝を続ける意向を示した一方、朴大統領と会えずにいることについて「残念ながら朴大統領と握手するチャンスがなかった」と述べた。