在日の詩人・細田伝造の詩集 ハングル版出版

2014年11月01日 18:31

在日コリアン2世の詩人(재일 한국인 2세 시인)、細田伝造(호소다 덴조)さんの「中原中也賞(나카하라 추야 상)」受賞作の詩集「谷間の百合(골짜기의 백합)」のハングル版が韓国で出版された。ソウル市内で31日、出版記念会が開かれ、細田さんや韓国詩人協会(한국시인협회)の文貞姫(ムン・ジョンヒ:문정희)会長らが出席した。細田さんは65歳で詩を書き始め、69歳だった昨年2月、デビュー作の「谷間の百合(골짜기의백합)」で、優れた現代詩集に贈られる中原中也賞を受賞した。詩集では日常の中での発見や驚き、生と死などが韓国の言葉をまじえてうたわれている。選考委員らは「韓国と日本の切断の意識が、ざらざらとしたつぶてのようなことばの感覚でとらえられている(한국과 일본 사이의 갈라진 의식을 도톨도톨한 돌멩이 같은 언어의 감각으로 포착했다)」として、「年齢を超えて、若々しいことばの世界が創造されていた」と評した。細田さんの父親は日本植民地時代に故郷の韓国・全羅南道を離れ、日本に移り住んだ。現在、細田さんはさいたま市で会社を経営している。