南北統一に対備せよ

2014年01月01日 23:32

現在の韓半島は、非常に困難な霧の中にある。北朝鮮では張成沢(チャン・ソンテク:장성택)氏が処刑された後、金正恩(キム・ジョンウン:김정은)体制の不確実性がいよいよ高まっている。北朝鮮の核問題は、解決の糸口すら見えない状況だ。このため韓国社会内部では、北朝鮮との統一を「難しい」「不必要」または「遠い未来のこと」と考える懐疑的な見方も増えている。しかし、専門家たちは、統一への道が韓国の目前にいきなり迫ってくることもあり得ると語っている。北朝鮮の体制が不安定になればなるほど、むしろ統一の準備を始めるべき時期だという。専門家たちは「統一は北朝鮮住民に対する人道的支援というだけでなく、韓国の新たな成長動力を探るという側面からも必要」と語った。世界的な信用評価機関スタンダード・アンド・プアーズ(SP)のジョン・チェンバース国家信用等級委員長は、「統一は最高の価値だ。北朝鮮の体制は持続可能ではない」と語った。モルガン・スタンレーのルチル・シャルマ代表も「韓国と世界のため、統一は非常に良いこと」と語り、アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は「統一は韓国に大きな成長のチャンスを提供するだろう。経済が跳躍し、地域の緊張が緩和され、北東アジアの安定性が高まるはずだ」と語った。世界的な未来学者、トーマス・フレイ氏(ダビンチ・インスティテュート)は「統一は2015年から20年の間に、突然雪崩のように起こるかもしれない。韓国は、北朝鮮でそうしたことが起こるのに備え、片方の目は北朝鮮に、もう片方の目は世界に向けて統一のため努力すべき」と語った。ハレ・ウィッテンベルク大学(ドイツ)のウルリッヒ・ブルム教授は「西ドイツのドイツ内関係省(BMB、韓国の統一部に相当)は、1989118日に『統一は来ないだろう』と表明したが、119日にベルリンの壁が崩壊した。西ドイツ政府は全く準備ができていなかったが、韓国はドイツの轍を踏んではならない」と語った。日本の田中均・元外務審議官は「歴史が常にそうであるように、統一は突然起こる。今こそ万全の準備をすべき」と語った。韓国の千英宇(チョン・ヨンウ:천영우)元大統領府外交安保首席は「統一はいつ訪れるか分からない。早ければ早いほど良く、誰にとっても祝福だということを韓国国民が理解すべきで、統一はだめだという誤った認識は改めなければならない」と語った。