南北共同北朝鮮遺跡発掘再開

2014年07月21日 18:55

高麗王朝(918~1392年)の首都だった北朝鮮・開城(개성)にある王宮遺跡、満月台(만월대)の南北共同発掘調査事業(남북공동발굴 조사사업)が2年7カ月ぶりに再開される。韓国統一部は21日、同事業を推進する南北歴史学者協議会(남북역사학자협의회)の訪朝申請を18日に承認し、南北協力基金2億7600万ウォン(約2720万円)を支援することを決定したと明らかにした。同事業は2007年、南北間の社会文化交流事業として始まったが、11年12月の金正日(キム・ジョンイル:김정일)総書記の死去後、韓国側の関係者撤収により中断していた。南北歴史学者協議会(남북역사학자협의회)の事務局長ら13人が22日に訪朝するのを皮切りに来月16日までに計45人が開城を訪問する。このうち国立文化財研究所の専門家15人は開城工業団地内の宿泊所に滞在し、発掘調査を実施する。統一部の金義道(キム・ウィド:김의도)報道官は21日の記者会見で「政府は非政治的分野での純粋な社会文化交流を許可し続けてきた」として、今回の事業も民族共同文化遺産の保存事業であることから許可したと説明した。南北歴史学者協議会(남북역사학자협의회)は今月1日、開城(개성)で北朝鮮の民族和解協議会と協議し、事業再開で合意した。満月台(만월대)は919年に建設され、1361年に全焼した。満月台など開城の遺跡地区は2013年、国連教育科学文化機関(ユネスコ:유네스코)世界遺産(세계문화 유산)に登録された。