北朝鮮 韓国内の対立あおることに焦点

2017年03月14日 17:49

韓国の統一部통일부当局者は14日、記者団に対し、朴槿恵(パク・クネ:박근혜)前大統領の罷免後、北朝鮮メディアの報道が大統領選期間中の韓国国内での対立をあおることに焦点を当てて行われていると指摘した。同当局者は「北の報道の焦点が大統領選に移っているようだ(북한 보도의 초점이 대선으로 옮겨가는 것 같다)」として、「大統領選政局で内政干渉をし、南南対立(韓国内での対立)を誘発する方向でメッセージを発している(대선정국에서 내정간섭을 하고 남남갈등을 유발하는 쪽으로 메시지를 던지고 있다)」と述べた。北朝鮮の対韓国窓口機関、民族和解協議会(민족화해협의회)は11日、朴前大統領の弾劾は始まりにすぎないとして、韓国の国民に対し、「歴史の反動勢力を完全に埋葬するために戦わなければならない(역사의 반동들을 완전히 매장하기 위해 싸워야 한다)」と主張する報道官声明を出していた。また、北朝鮮メディアは朴政権の経済や外交・安全保障、教育などの政策を激しく非難している。朝鮮労働党機関紙、労働新聞(노동신문)は「行くべく道を歩んだ世紀的な悪女の悲劇的な終末を告げる(제 갈 길을 간 세기적 악녀의 비극적 종말을 평함)」との論評を掲載し、この4年間の低調な韓国の経済成長率や高い若者の失業率、旅客船「セウォル号(세월호)」沈没事故なども朴前大統領の失政の産物だと主張した。