列車でユーラシア大陸横断

2015年07月12日 15:58

韓国政府がユーラシアの交流協力を目指し、一般市民ら約250人が20日間にわたりユーラシア大陸の計約1万4400キロを列車で横断する事業「ユーラシア親善特急(유라시아 친선특급)」を14日にスタートさせる。事業は欧州とアジアの交通・物流ネットワークを構築することで経済協力を強化し、南北統一の基盤づくりを目指す朴槿恵(パク・クネ:박근혜)大統領の政策「ユーラシア・イニシアチブ(유라시아 이니셔티브)」の一環。韓国外交部(외교부)とコレール(韓国鉄道公社:코레일이)の共催で行われる。政財界や文化・芸術界の関係者、大学生などで構成された参加者らは14日、ソウル駅(서울역)で出動式(발대식)を行う。「北線」の参加者約200人はロシア(러시아)極東のウラジオストク(블라디보스토크)に、「南線」の参加者約50人は中国(중국)の北京(베이징)に移動。ウラジオストク(블라디보스토크)からはチャーター列車がドイツのベルリン(베를린)まで1万1900キロを走る。北京発の列車はロシア(러시아)のイルクーツク(이르쿠츠크)まで2500キロを走り、イルクーツク(이르쿠츠크)で北線と合流する。朴大統領は大統領選の公約として、南北を鉄道で結ぶ構想を掲げた。2013年10月にユーラシア・イニシアチブ(유라시아 이니셔티브)の一環として、釜山(부산)を出発して北朝鮮、ロシア、中国、中央アジア(중앙아시아)、欧州(유럽)をつなぐ構想「シルクロード・エキスプレス(실크로드 익스프레스)」(SRX)を提案したが、前提条件となる南北関係の進展がなく、構想は動き出していない。尹炳世(ユン・ビョンセ:윤병세)外交部長官(외교부 장관)はユーラシア親善特急について、「ユーラシア鉄道の戦略的な重要性を反映した事業」と強調した。尹長官は最終区間(ワルシャワ―ベルリン:바르샤바―베를린)では自ら列車に乗る。