中国、高句麗建安城を国家級重点保護文物に

2013年06月02日 21:41

中国が遼寧省にある高句麗の建安城遺跡を国家級重点保護文物に指定した。高句麗の歴史を中国の歴史に編入させる「東北工程」の一環とみられる。 中国の遼寧日報は31日、国務院が建安城遺跡を最近、第7次全国重点文物保護単位に含めた。中国政府は来年から建安城遺跡復元のための予算を配分し、中国人の歴史教育場所として活用する予定である。 建安城は遼河に沿って建てられた高句麗の防御拠点の一つで、645年に唐の太宗が高句麗を侵攻した当時、唐軍を撃退させた。当時、遼河を渡った唐軍は遼東地域の高句麗の城を次々と陥落させたが、北側の安市城と南側の建安城を越えられず退却した。中国「百度」の百科事典によると、建安城は西暦6世紀以前に建てられたと推定され、周辺の山と険しい岩壁を利用し、石と土を積む方式で築造された。建安城の遺跡地では、高句麗特有の赤い縞模様の瓦の破片、格子模様の瓦の破片をはじめ、石臼、磁器などが出土している。 中国は2002年から高句麗と渤海を自国の歴史に編入させるため「東北工程」を進行している。当初2006年まで5年間実施した1次作業で終える計画だったが、その後も高句麗関連歴史編入作業は続いている。