ハングルで書かれた正祖の手紙を初公開

2014年11月23日 21:42

国立ハングル博物館(국립한글박물관)は19日、ハングルで書かれた正祖(チョンジョ:정조)の手紙を初めて公開した。正祖(정조)が5歳から8歳の間に書かれたと推定される手紙3点に受取人は明記されていない。しかし母方の叔母の驪興閔氏(여흥 민씨)(恵慶宮洪氏の兄の洪楽仁の妻:혜경궁 홍씨의 큰오빠 홍낙인의 처)に送った手紙とみられる。国立ハングル博物館(국립한글박물관)はまた、「正祖御筆ハングル手紙帖(정조어필 한글편지첩)」と「坤殿御筆(곤전어필)」「金氏夫人ハングル上言(김씨부인한글상언)」など、18世紀の王室関連ハングル筆写本3種を現代語に訳した「所蔵資料叢書(소장자료총서)」を21日に刊行した。「正祖御筆ハングル手紙帖(정조어필 한글편지첩)」は全16点の手紙のうちこれまで3点だけが知られていたが、今回は内容全体が公開された。現在原文が公開された数百点の正祖(정조)の手紙はほとんどが漢文の手紙だ。このうちハングルの手紙のうち実物が残っているのは「正祖御筆ハングル手紙帖(정조어필 한글편지첩)」が唯一だ。正祖(정조)のハングルの手紙には「霜風に気候は安らかなのかご機嫌を伺います。お目にかかって久しく、さびしく懐かしいですが、きのう手紙を見たので心強くうれしいです。おじいさんも安らかとのことで喜ばしいです(서릿바람에 기후 평안하신지 문안 알고자 합니다. 뵌 지 오래 되어 섭섭하고 그리웠는데 어제 편지 보니 든든하고 반갑습니다. 할아버님께서도 평안하시다 하니 기쁘옵니다)」と記されている。博物館のコ・ウンスク(고은숙)学芸研究士は、「年齢帯による正祖のハングルの筆致変化がわかるだけでなく、朝鮮後期王室の手紙の特性を確認でき、18世紀の国語史研究で意味のある資料になるだろう」と説明した。