「百済歴史遺跡地区」 世界遺産への登録決定
2015年07月05日 22:21
ドイツ・ボン(독일 본)で開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ:유네스코)の世界遺産委員会(세계유산위원회)は4日(現地時間)、韓国が推薦した「百済歴史遺跡地区(백제역사유적지구)」を世界文化遺産に登録することを決めた。百済歴史遺跡地区(백제역사유적지구)は百済の古都のうちソウルを除く忠清南道の公州(공주)・扶余(부여)、全羅北道・益山(익산)にある8遺跡で、公山城(공산성)、扶蘇山城(부소산성)、定林寺跡(정림사지)、弥勒寺跡(미륵사지)などが含まれる。今回の登録により、韓国の世界遺産は12件に増えた。百済歴史遺跡地区백제역사유적지구は六つある世界文化遺産の登録基準のうち、「ある文化圏内での価値観の交流を示すもの」と「ある文化的伝統や文明の存在を伝える唯一、または少なくとも希有な物証」の二つを満たしている。具体的には、韓国、中国、日本の古代王国間の交流によって百済が成し遂げた建築技術の発展と仏教の広がりを示すものと認められた。また、仏教寺院、城郭と建築物の下部構造、古墳と石塔などにより百済の歴史、来世観と宗教、建築技術、芸術美を示し、百済の歴史と文化の優れた物証であると評価された。韓国文化財庁は、このほかにも遺跡保護に効果的な法律と保存政策、遺跡地での体系的な管理により、保存状態が良好な点も高評価につながったと説明している。