軍入隊で男を上げた芸能人と下げた芸能人

2013年07月26日 20:26

今回の訪韓の目的の一つに軍隊と戦争がある。明日で韓国戦争休戦(停戦)60周年を迎えるからだ。今月10日午前8時ごろ、国防広報院(ソウル市竜山区)前で歌手RAIN(ピ:비、本名:チョン・ジフン:정지훈)は除隊を報告した。本来なら華々しく祝ってもらうべきところだが、RAINは3分後に追われるようにその場を去った。2011年に入隊したときは「ワールドスターなのに何かを犠牲にするのもいとわず軍隊に行く」と称賛されたが、1年9カ月の間に状況はすっかり変わってしまった。一般兵の2倍以上という休暇・外出日数(昨年までで94日間)など、「RAINは誠実」というイメージは一瞬にして崩れ去った。軍隊は男性芸能人のタレント生命を左右する「大逆転劇場」となっている。2年近く世間から隔離され、人気も収入も大幅ダウンせざるを得ない兵役を避けようとして「目を付けられる」ことは過去にもよくあった。しかし、最近では兵役中にイメージチェンジに成功するケースも増えている。アイドルグループH.O.T出身の歌手ムン・ヒジュン(문희준)はロックシンガーに転身したが誹謗(ひぼう)中傷など悪質な書き込みに悩まされて05年に入隊、「ムン菩薩(ぼさつ)」と呼ばれるほどになった。激しい非難を浴びながらも兵役生活にしっかりと耐えたことに対する称賛だった。以降、入隊でイメージチェンジを図る芸能人が続出した。俳優チュ・ジフン(주지훈)は09年に違法薬物使用で立件されたが「善処してくださるなら入隊して生まれ変わりたい」と涙ながらに訴え、懲役6月、執行猶予1年の有罪判決を受けた翌年に特殊戦司令部常勤予備役として入隊した。そして昨年除隊、映画『私は王である!(나는 왕이로소이다)』やSBSドラマ『蒼のピアニスト(다섯 손가락)』の主演で芸能界に復帰した。チャン・ヒョク(장혁)(本名:チョン・ヨンジュン:정용준)はさらにドラマチックだ。04年に兵役逃れが発覚したが、「過ちを犯したのだから、誰よりも一生懸命に兵役を務めたい」と同年入隊した。江原道鉄原で服務し、師団長表彰を受けるほどの模範兵になって除隊し、その後はKBSドラマ『推奴-チュノ-(추노)』で華麗に復活した。芸能人たちが入隊する際の新たな「トレンド」も浮上している。入隊は「人知れず静かに」、部隊は「超ハードな部隊」を選ぶというものだ。海兵隊に入隊したヒョンビン(현빈)(本名:キム・テピョン:김태평)、歌手オ・ジョンヒョク(오종혁)、陸軍捜索隊に入隊した歌手キム・テウ(김태우)などが「男を上げた」のも、芸能人だからといって手加減されることのない厳しい部隊での兵役を選んだというイメージのためだ。今は兵役中に不真面目な服務姿勢を見せてしまうと芸能兵士の歌手SE7EN(本名:チェ・ドンウク:최동욱)やサンチュ(상추)(本名:イ・サンチョル:이상철)のように回復困難なほどのダメージを受ける。芸能人は兵役中もイメージ管理が必要な時代になった。