端午

2013年06月14日 17:57

昨日は旧暦の5月5日。韓国の4大名節(元旦、寒食、端午、秋夕)の一つの端午(단오)であった。端午の日、韓国では様々な行事が行われるが、地方では村ごとに鬼の退治と豊作を地神、山神に祈る祭祀を行い、各家庭では体と家の周りを清めたりする。昔は特に女性は悪い鬼を追い払うという意味を込めて菖蒲を茹でた水で頭と顔を洗い、赤と青の新しい服を着て、菖蒲の根を削って赤い水で染めてかんざしを作って頭に飾ったりしたそうだ。「端午粧(タノジャン:단오장)」である。菖蒲の根で作ったかんざしを頭に飾ると頭痛と災厄を防ぎ、菖蒲を茹でた水で体を洗うとお肌がすべすべになるという。また端午の明け方、サンチュ畑に行ってサンチュの葉っぱについた露を集めて粉を混ぜて顔に塗ると綺麗なお肌になるとも言われ、若い女性は今も端午の日の明け方に行っている。端午の前日は夕方から水を溜めておき、端午の日の午の刻(午前11時~午後1時)に無病息災を祈りながら溜めておいた水を使ってお風呂に入る。昔は同じ午の刻に薬として使うヨモギを切って災厄を追い払うために大門の横に立てたりもしたそうである。また韓国では端午の日を境に本格的な夏が始まると言われ、身近な人同士で扇子を贈りあう光景も見られる。これを「端午扇子(タノブチェ:단오부채)または「端午扇(タノソン:단오선)」と言う。農家ではナツメの豊作を祈ってナツメの木の棘の間に石をはさみ込む「ナツメの木の嫁入り(テチュナム・シチッポネギ:추나무 시집 보내기)」という風俗もあったそうだ。端午の日の代表的な遊びといえばクネティギ(그네태기)(ブランコ)とシルム(씨름)(韓国相撲)だ。クネティギは女性の代表的な端午の日の遊びで、代表的な男性の遊びはシルムである。昔はシルム大会で勝った人には黄牛1頭が賞品としてもらえたこともあった。競技方式は挑戦者全員に勝って、戦う相手がいなくなった時、優勝するというやり方だ。我こそはと思う男子は一度挑戦してみては如何だろうか?